・第1章
『ヨーグルトの働き』
・第2章
『血圧』
・第3章
『高血圧』
・第4章
『低血圧』
・第5章
『足は第2の心臓』 |
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高血圧の基準はどのようになっているのでしょうか。WHO(世界保健機関)が定めた「高血圧の基準」は、
@最高血圧か最小血圧のどちらか一方だけでも、高血圧の域に達している
A正常血圧と高血圧の間は正常高値として、高血圧の予備軍と言える「境界域高血圧」
B高血圧は「重症・中等症・軽症」の3つに分類し判断されます。
とあります。
ではなぜ高血圧になるのでしょうか? 高血圧になる原因は次のことが考えられます。
@心拍出量の増加・・・心臓から拍出される血液量の増加が原因
A血管内の血液量の増加・・・日常生活で血液量が増える原因は"食塩の摂りすぎ"
B血管抵抗の増進・・・交感神経の緊張や動脈硬化による血管抵抗の増強
高血圧は主にこれら3つの要因により 身体のどこかで異常が起こった結果、血圧が上がることによって、高血圧が持続するのです。
このうち「心拍出量の増加」は高血圧の初期だけで、高血圧が持続するに伴い、心臓は増強した"血管抵抗"に対して今まで以上の力で血液を拍出し続けることになります。そのうちに心臓の負担が増加してくると次第に弱り、拍出力は低下していきます。
そこで高血圧症では、血圧が上昇する仕組みを断ち切ればよいことになります。
例えば、血液量を減らすには、普段から食塩の摂取量を減らしたり、利尿剤が用いられます。また、緊張による血管抵抗を少なくするためには、ストレスの解消と休養が大切です。
ストレス解消は、特に交感神経の中枢を休ませることで効果があります。これが高血圧症対策として大切なことです。しかし、なかなかストレス解消が出来ない人には、精神安定剤などの交感神経を抑制する薬を使い、高血圧のコントロールに用いたりもします。
動脈硬化に関しては、硬化してしまったものは治りませんので、それ以上の進行を防ぐことが、高血圧に対する方法となります。
また、高血圧には2種類あり、特に原因となる体の異常(病気)がないのに"慢性的"に血圧が高くなる「本態性高血圧」と、特定の病気が原因となっておこる「2次性高血圧」があります。
高血圧の95%は前者が占めていて、一般に言われている「高血圧」はこれにあたります。"特定の病気が原因ではない"ということは、生活習慣そのものが原因と言えるのではないでしょうか。
●高血圧が引き起こす症状
・脳血管障害
@脳出血:脳の細い動脈に高い圧力がかかるため、血管が弾力性を失って脆くなる。
A脳梗塞:脳の血管が詰まり、その先に血液が流れなくなる。
・心臓障害
@狭心症:心臓の血流が動脈硬化などによって一時的に悪くなり、胸が激しく痛む。
A心筋梗塞:心臓の血管が完全に詰まり、その先に血液が流れなくなる。
・腎臓障害
@腎不全:高血圧を長年放置すると動脈硬化を起こし、腎機能が低下する。
A尿毒症:腎機能が低下し老廃物が溜まる。
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